「早く帰るから年収が上がる」の本質
「早く帰るから年収が上がる」
なんてことが世間で言われるようになって久しい。
書店でも、同様のタイトルの本がところ狭しと置かれている。
一時期私は、この言葉の上っ面だけを信じ込み、なるべく早く帰っていた。
結果はと言うと、たいして変わらなかった。
まぁ下がることはなかったので、よしとするべきか…
最近になってようやく気づいてきたが、
「早く帰るから年収が上がる」
この理論の本質は、早く帰ること“だけ”ではない。
早く帰ってから何をするかが重要なのだ。
仮に、早く帰ってTVをダラダラ観る、ゴロゴロする、スマホをいじるなど、生産性のないことばかりしていたらどうなるか。
当然、遅くまで会社に残って、より多くの、よりレベルの高い仕事をしている同僚には抜かれて、最終的には年収に差がついていくだろう。(生産性は同じという前提だが)
大事なのは、早く帰って勉強することである。
仕事に関係することでもいい。直接的に関係ないことでもいい。
実際に仕事をする中では学べないことを、家で勉強するのだ。
例えば、文章を書く力、話す力。速読なんかもいいかもしれない。
要は、仕事力を底上げしてくれるような分野の勉強をするということだ。
ちなみに私は、読書に加え、現在とこれからの自分の仕事を整理する時間に充てている。その結果、忙殺されずに計画的に仕事を進められるようになった。
また、残業をしない。定時で帰る。という方針を自分の中で持っていれば、何とか定時内で仕事を終わらせようという意識がはたらく。
すると、時間の使い方がうまくなり、一つ一つの仕事の密度が上がる。
その結果、早く帰ることができる。
という好循環を確立できる。
しかも、早く帰って早めに就寝できれば、疲れがたまりにくくなる。
そのため、翌日の仕事も万全のコンディションで取り組むことができる。
これも、好循環だ。
ただし、早く帰ることで一つだけ問題がある。
そう、残業代が出ないことである。
当然ながら、残業が多い月とまったくない月を比べると、少なくとも2~3万円の収入の違いがあるわけで…
以前読んだ本に、「お金は麻薬のようなもの。目の前のお金は手に入るが、その代わりにお金より大事な時間を失ってしまう」という言葉があった。
いい意味でショッキングなその考え方に出合えたおかげで、残業麻薬からほぼほぼ脱出できた。
机上の空論かもしれないが、定時内で高い成果を上げ続けていれば、あとからお金はついてくる。目の前の残業代より、自分が本当にしたいことに時間を使おう。なんなら、別の収入源を構築しよう。そんなふうに考えられるようになった。
「早く帰るから年収が上がる」
数年後、この理論が正しかったかどうか、検証するのが楽しみである。