B/Sをどこよりも分かりやすく(家計に置き換えて考える)
貸借対照表(バランスシート・Balance Sheet・B/S)という言葉は、ビジネスマンの方なら、誰でも見聞きしたことがあると思います。
貸借対照表(以降、簡単にB/Sとします)は、「ある一定時点での財政状態を表す財務諸表」です。
借方(表の左側)に「資産」、貸方(右側)に「負債」、資産と負債のその差額として「純資産」が表示されています。
具体的な表示については、以下のウィキペディア先輩のページをご覧下さい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/貸借対照表
簡単に説明すると、借方(左側)は、ある時点において、その会社が「どんな資産を持っているか」「何に投資しているか」を表しています。
一方、貸方(右側)はその資産を得るために「どのようにお金を集めてきたか」です。
その差額である純資産は、これまでの事業活動から得た利益の累積で、「自由に使えるお金がいくらあるか」を意味します。
簿記というのは特殊な世界で、漢字の羅列が多く、日常生活では使わないであろうワードのオンパレード。とっつきにくいイメージがあるかもしれません。
しかし、それを家計に置き換えて見ると、意外とすんなり理解できます。
実際に、あなたの家計の数字を使って、B/Sを作ってみましょう。
まず資産。
今、あなたの銀行口座には、いくらお金がありますか?手持ちの現金は?株は持っていますか?将来受け取ることになる保険金は?
それらすべてが、B/Sの左側に表示されます。
仮に銀行口座の預金額が100万円、手持ちの現金が1万円、株が9万円あるとします。その合計は110万円となり、資産合計が110万円であることを意味します。
次に負債。
あなたには、来月引き落としになる予定のクレジットカードの支払額はありますか?
学生時代の奨学金は残っていますか?
家族・友人に返さないといけないお金は?
これらは、B/Sの右上に負債として表示されます。
仮に、クレジットカードの支払予定額が10万円、奨学金の残りが30万円、家族・友人に返さないといけないお金が1万円あるとします。
その場合、負債合計は41万円になります。
この負債41万円と、先ほど計算した資産合計110万円の差は、69万円。
この69万円が純資産になります。
この家計の場合、自由に使えるお金は、この純資産の額である69万円だけです。
資産が110万円あるからといって、全部使ってしまったらどうなりますか?支払わないといけない負債額41万円が払えなくなってしまいますよね。
このようにB/Sでは、ある時点でのお金にまつわる状態を知ることができます。
もし家計を改善したいなら?
ここまで読んでいただいた方ならもうお分かりですよね。
資産の額を増やす。もしくは、負債の額を減らす。または両方やる。
その結果、自由に使えるお金である純資産を増やすことです。
一見とっつきにくいB/Sですが、家計という日常生活に当てはめて考えると、少し理解しやすくなったのではないでしょうか?